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彩の国プラチナ混声合唱団 日野原賞受賞!






11回 国際シニア合唱祭「ゴールデンウェーブ in 横浜」



 

加 藤 良 一   20195月22





 国際シニア合唱祭「ゴールデンウェーブ in 横浜」は、国内最大級の合唱祭、毎年横浜みなとみらいホールで開催されています。今年は、韓国4、台湾1、国内から101の計106団体が出演しました。

  
   横浜ランドマークタワー69階(273m)から会場の「みなとみらいホール」(中央)は足元に望めます。時速45kmの専用エレベーターで…

 彩の国プラチナ混声合唱団は、このゴールデンウェーブのために埼玉県内の合唱団を超えて結成しているもので、常連ばかりではなく個人参加の方もおられます。毎回100名を超すメンバーが集まりますが、今回も108名になりました。2017年の第9回大会に初出演して以来連続3回目となります。

  

 【過去の出演情報】
彩の国プラチナ混声合唱団 最優秀賞受賞!10回国際シニア合唱祭・ゴールデンウェーブin 横浜(2018
9回国際シニア合唱祭 彩の国プラチナ混声合唱団 “うるわし賞” 受賞(2017

   ◇  ◇

 実行委員長は、今回も小島嘉子氏(埼玉県合唱連盟副理事長)でした。213日にスタートし、計7回の練習を経て本番に臨みました。中間の3月には第42回全日本おかあさんコーラス埼玉県大会にゲストで出演し、未完成ながら演奏を披露しました。

    ◆混声合唱組曲『そのひとがうたうとき』より 「そのひとがうたうとき」
       谷川俊太郎 作詩/松下 作曲
     指揮:小野瀬照夫(埼玉県合唱連盟理事長)
     ピアノ:持田みどり(埼玉県合唱連盟理事)

 過去2回は蓮沼喜文氏(埼玉県合唱連盟常務理事)を指揮者としていましたが、今回は小野瀬理事長に交代しました。蓮沼常務理事は過去2回の出演を通して、彩の国プラチナ混声を軌道に乗せてきました。

 小野瀬理事長は、201710月、埼玉県立浦和高校グリークラブを率いて全日本合唱コンクール全国大会に挑戦し、初の金賞文部科学大臣賞を受賞しています。男声合唱が金賞、文部科学大臣賞を獲得するのは極めて珍しいことでした。
 小野瀬理事長の練習は、ふだん高校生を相手にしているからか、ホワイトボードを駆使したいわゆる板書で具体的に書いて説明するやり方でした。メンバーには視覚に訴えるので分かりやすいとなかなかの好評でした。

   ◇  ◇

 「そのひとがうたうとき」は、630秒というふつうの曲の倍くらいの長さがあります。原詩はすべてひらがなで書かれていて、ちょっと見には分かりにくいものです。そこで個人的に漢字混じり文に書き換え詩の理解を深めて臨みました。これだけの長さがあると、序章から始まっていくつもの場面の表現できます。それをどう歌い分けるか、100人超のメンバーが心を一つに揃え、言葉を紡いで繊細かつダイナミックな物語をどう伝えられるのか、指揮者とメンバーが一体とならないと良い演奏は期待できません。

 さて、演奏の出来はいかがだったのでしょうか。とにかく短期間でやれることはやったというところでしょうか。つぎ掲げる講評者のことばから推察していただければと思います。そして、結果として神奈川県知事賞、横浜市長賞につぐ三位の日野原賞を頂きました。前回、県知事賞だったのでちょっと惜しかったなという気持ちがないわけではありません(';') 日野原賞とは、ゴールデンウェーブの名誉理事であった故日野原重明氏に因んだ賞です。

   ◇  ◇
      
      【講師講評】(敬称略)
     
● 岸信介氏(指揮者 全日本合唱連盟理事長)
 豊かで大らかな音楽good!!
 大勢でもまとまりのある丁寧な演奏すばらしい。言葉がもっと明確に伝わるといいですね。

● なかにしあかね氏(作曲家)
 人数による迫力というだけでなく、お一人おひとりの中で音と言葉がちゃんと生きていることが感じられ、心に深く響いて参ります。
 こういう皆さんが、声を合わせ、心を合わせればこういう力を持つのだということに改めて感じ入ります。
 今日、聴かせて頂けて幸せでした。会場の皆様もきっとそうお感じだと思います。ありがとうございました
!


● 松村 努氏(指揮者 全日本合唱連盟常務理事)
 堂々たる大合唱。しかし、乱雑でなく、音色、音程、音楽の方向性が見事に統一された合唱。
 音楽的に細部まで創り込まれたすばらしい演奏です。
 ハーモニーは美しく、言葉(詩)は明確に届けられました。
 感動の演奏をありがとうございました。拍手!!!

● 新実徳英氏(作曲家)
 108人もいらっしゃるのに、なかなかに佳いまとまり、toneも素適です。
 スケール大きく歌えましたね。

● 相澤直人氏(作曲家・指揮者 東京都合唱連盟理事)
 (ようやくフタ全開のピアノの音色を聴けて嬉しかったです)
 ・年齢を感じさせない若々しい声にビックリ!!
 ・皆さんひとりひとりのパフォーマンスが優れており、大人数なのに全員が主役のように見えました。
 ・よく整っていますが、少し整理されすぎ?
  「自分と楽譜の間」を超えて、会場やもっと広い世界で高らかに心から歌えると更にステキですね
!!


● 三繩みどり氏(声楽家 二期会他会員)
 多人数なのにとてもまとまっていて、皆さんの心がひとつである事が感じられました。
 声も伸びやかで、強弱の巾もあり、とてもスケールの大きい表現となりました。素晴らしい演奏でした。



   

 
 


 
 
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