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2018



 シエナ・スピリッツ クリスマス・コンサート(12/02
 恵土友梨・江川善裕 スペシャル デュオ ライブ(11/21
 男声あんさんぶる「ポパイ」 The 7th Concert11/11
 LaLa Voce, Messa di Gloriae(10/20)
 AZZURRO WORLD 大岩篤郎テノーレリサイタル Finale(7/29)
 女声合唱団コーラスGクレフ 30周年記念コンサート(7/22)
 第41回全日本おかあさんコーラス関東支部大会(7/7~8)
 古河第一高等学校吹奏楽部 第5回定期演奏会(3/25)
 第2回熊遊舎的合唱祭~うたのわはひろがる~(2/11)
 鷲宮ウィンドアンサンブル第25回定期演奏会(1/21)





◆シエナ・スピリッツ クリスマス・コンサート(12/02)

 佐渡裕さんが首席指揮者を務めるシエナ・ウインド・オーケストラ8個あるユニットのうち、選りすぐりの16名で構成とされるシエナ・スピリッツのコンサートを聴きました。
 ユニット編成は、公式サイトの紹介ではトランペット2となっていましたが、実際は1本でした。但し、パワフルな演奏でしたので十分だったかも知れません。

  2018122
  栗橋文化会館イリスホール(埼玉県久喜市)
  指揮:中村睦郎

 子どもたちも楽しめるよう、専属の女性MCがついて曲ごとに紹介しながらコンサートを進めていました。プログラムを見てびっくりしたのは、なんとアンコール曲が「Enc.星条旗よ永遠なれ」と最初から書かれていたんです。ひょっとしたら、音楽に詳しくない方は「Enc.」がアンコールとは気が付かなかったかも知れませんが…、アンコールのネタバレは初めてみました(';')。

 【プログラム】
 1.「吹奏楽のための第1組曲」より“ギャロップ”
 2. 《楽器紹介コーナー》
 3.「アナと雪の女王」メドレー
 4.クリスマス・スペシャル・メドレー
 5.バーナムとベイリーのお気に入り
 6.スタジオジブリ・セレクション
 7. 《指揮者体験コーナー》
    ハンガリー舞曲第
5

 8.ティコ・ティコ
 9.宝島
 アンコール 星条旗よ永遠なれ

 《楽器紹介コーナー》ではすべての楽器がそれぞれソロでちょこっと演奏して、楽器に対する理解を深める工夫をしていました。また、《指揮者体験コーナー》は聴衆の中から我こそはと思う人を引っ張り出して指揮をさせるもので、おじさん、おねえさん、男の子が登壇し、微妙な指揮ぶりに場内が和やかな雰囲気になりました。

 ラテンの名ナンバー「ティコ・ティコ」では、“チャンチャン_チャン_ _チャンチャン”という手拍子を聴衆も一緒にやって楽しみました。これは、クラーべというラテン独特のリズムの取り方だそうです。因みに隣りの席のおばさん、楽しそうに手拍子やってましたが、一度も合ってませんでした(‘;’)

 アンコールの「星条旗よ永遠なれ」では楽器持参の聴衆も加わっての大合奏となりました。あの手この手で楽しませるエンターテイメントを持ったユニットです。







恵土友梨・江川善裕スペシャルデュオライブ11/21
 
Special Duo Live at Kuki Violon
Yuri Edo Piano X Yoshihiro Egawa Sax

    20181121
    久喜・ヴィオロン

    主催 J-SAXER QUARTET


 クッキー会」と名付けた音楽仲間が寄り集う会があります。埼玉県久喜市を中心にした合唱人と器楽奏者の小さなグループです。その主要メンバーでサキソフォン奏者の江川善裕さんの発案で、同じくクッキー会メンバーの新祖章さん(全日本合唱連盟関東支部事務局長/元埼玉県合唱連盟副理事長)の愛娘、ピアニストの恵土友梨さんとでライブをやろうという話が持ち上がり、ベーシストの江川直子さんも加わったトリオの演奏も実現しました。


 ポップスを中心に叙情的な旋律とパッショナブルな演奏スタイルで活動の場を広げている恵土友梨さん、かたやクラシックサキソフォン奏者として活躍している江川善裕さんの異色コラボでした。
 会場はグランドピアノが備え付けられた和欧創作料理のレストラン、口コミで集まった人たちがワインやビールを飲みながら、文字通りアットホームな雰囲気の中で繰り広げられる演奏を楽しみました。



  Ⅰ.
Saving all my love for you / Michael Masser & Gerry Goffin
Fly me to the moon / Bart Howard
Mack the knife / Kurt Weil

  Ⅱ. (piano solo)
・荒城の月
Travessia / Milton Nacimento

  Ⅲ.
Next Angels/清水大輔
・風の伝説/久石譲
・小さな空/武満徹

  Ⅳ.
・いつか王子様が Some day my prince will come / Frank Churchill
・星に願いを When you wish upon a star / Leigh Harline
・ひとりぼっちの晩餐会 Be our guest / Alan Menken

 
 Encore
・やさしさに包まれたなら/荒井由実
・糸/中島みゆき


  

           

          
                 演奏後、クッキー会のメンバーと…

      






男声あんさんぶる「ポパイ」 The 7th Concert11/11

  20181111
  春日部高校センテニアルホール

 近年ますます実力がアップしてきたポパイの演奏を聴きました。直前までチケットのさばき具合を心配していましたが、フタを開けてみたらなんと大入り満員!

   

 1部は、昨年亡くなられた多田武彦氏を偲んで男声合唱組曲『東京景物詩』、続く第2部では千原英喜氏の男声合唱のための『どちりなきりしたん』とポパイならではのプログラムでした。

              

 3部ポップスステージ、男声合唱とピアノのための『時代』では、正指揮者・大岩篤郎氏に代わり、副指揮者の行木友一氏が熱演で聴衆に応えていました。ピアノは、1986年生まれの岩本健吾氏。大岩先生の薫陶を受け音楽の道に進んだ若手のホープです。

 最後のステージはポパイが歌い貯めてきた黒人霊歌集。迫力ある歌声、力のあるメンバーが集まっているだけに頷ける演奏でした。

 『どちりなきりしたん』の「Ⅳ」でセカンドテナーの関根盛純氏が鳴らした祭礼用ベル、じつは本物です。関根さんが10年ほど前に個人的に買ったもの。すごい入れ込みようです。詳しいことは下記のブログをご覧ください。
https://1999-malechoirpopeye.blog.so-net.ne.jp/2008-06-06

 

    







LaLa Voce, Messa di Gloiria10/20

宮寺勇さん率いる〈女声合唱団遙はるか〉、〈春日部女声コーラス清秀〉、〈女声合唱団きらり〉の3団体合同の演奏会を聴きました。各団のステージに加え約100人でのプッチーニ『Messa di Gloria』が演奏されました。今回は新進の作曲家井川 丹(いかわあかし)さんの作品を初演も含めて集めたコンサートとなりました。



■第1部

Ⅰ 春寒 はるさむ  わたしを束ねないで 
    新川和江作詩/井川 丹作曲 【初演】  〈女声合唱団遙はるか〉

Ⅱ 女声合唱とピアノのための四季のうた 7つのバガテルより
    川崎 洋作詩/高嶋みどり作曲  〈春日部女声コーラス清秀〉

Ⅲ 幻想~港三景~ 出船 出船の港 波浮の港
    井川 丹編曲 【初演】  〈女声合唱団きらり〉

■第2部
Ⅳ Messa di Gloria
    
G.Puccini作曲/井川 丹合唱編曲  〈LaLa Voce 女声3団体合同+有志〉

プッチーニという偉大な作曲家のミサ曲を歌っていきたい、聴いていただきたいという想いで女声版の合唱に編曲しました。たくさんの方にプッチーニの世界を知っていただき、楽しんでもらう機会になればと思います。


 井川さんの作品は、過去に埼玉発祥の「旅立ちの日に」男声版を書いて頂いた以外、触れることがありませんでしたが、今回いくつか聴かせて頂く機会を得ました。

 「春寒」は、井川さんが〈はるか〉のトーンからイメージし、新川和江さんの詩に作曲したもの。「幻想」は、港にまつわる3曲からなるもの。宮寺勇さんが見た夢を題材に、懐かしい名曲をアレンジしたア・カペラ作品。井川さんのイメージを新たにする作品群でした。

 今回のコンサートの出演者の中には顔見知りが多く、また会場にも沢山の知人が来ておられました。





AZZURRO WORLD 大岩篤郎テノーレリサイタル Finale II7/29

 ・2018729  春日部市民文化会館大ホール
 左の画像をクリックすると拡大したプログラムがご覧になれます。

 オペラ歌手・合唱指導者として活躍されている、埼玉県合唱連盟顧問の大岩篤郎さんからご招待を頂き、オペラ「炭焼姫」を鑑賞しました。77日に古希を迎えられ、演奏活動のひと区切りとして開催したものです。

 AZZURROアッズーロとは、イタリア語で青色、空色という意味で、それと「篤郎」を引っかけた愛称。明るい性格の大岩さんに相応しいニックネームですね。たしか名刺にも書いていました。サッカーのイタリア代表チームが青いユニフォームを着ているところからズーリAZZURRIと呼ばれているのをご存知の方も多いかと思います。

 今回の公演は、プロオペラグループ「東京室内歌劇場」が協力して練られたステージです。
 1部は、「誘いのコンサート」と題され、世界の歌や日本の歌をエレクトーンの華やかな伴奏で繰り広げられました。冒頭の“Tiritomba”(さあ、海へ)から続く、“Non ti secordar di me”(わすれな草)、“Catari,Catari”(つれない心)はまさに本領発揮ともいうべきもので、まだまだ年齢を感じさせない演奏でした。
 さらに、奥様のソプラノ大岩誓子さんの日本歌曲、ミュージカル歌手の熊田かおりさんがお子さんを伴っての歌とダンス、最後にヴェルディの「乾杯の歌」をご夫婦でデュエットされるという楽しいステージでした。ここで使われた橘光一さんのエレクトーンの多彩さはこれまたみごとなもの、小編成アンサンブルくらいの音色を使い分けていました。

 2部オペラ「炭焼姫」は、ピアノ、フルート、打楽器の伴奏によるステージ。合唱曲でもよく知られた清水脩の作品で1956年に初演されています。

 このオペラは大分県に伝わる民話に題材を得たもの。
 ときは、
大和朝廷の時代、都に、顔に醜い痣のあるお姫さまがいましたが、年頃になっても相手が見つからず悲嘆に暮れていたところ、清水の観音様のお告げに従って豊後国深田に住む焼き小五郎の許へ行って夫婦をなり、その後奇跡により富を得て長者となるというストーリーのようですが、今回は姫が奥深い山の中で炭焼きとして暮らしてゆくことを決心するという場面で幕となりました。

 大岩さんは、主役の小五郎役をコミカルな表現も交えて熱演し、拍手喝采を受けていました
 Finale Ⅱ”ということはまだ先があるということでしょうか…、期待できます。






女声合唱団コーラスGクレフ 30周年記念コンサート7/22

 男声合唱団コール・グランツと同じ久喜市内で活動している女声合唱団コーラスGクレフ30周年記念コンサートを久喜総合文化会館小ホールで聴きました。グランツも今年が創立30周年で同い年というわけです。Gクレフとは、ト音記号のこと。

           

 酷暑の中、お客さんの入りが心配されましたが、上々の入りでした。1ステージは、ディズニー作品「Be Our Guest」で幕を開け、「春風の中で」、「赤い花 白い花」、「たんぽぽ」、「」、「祈り」を集めたオムニバス曲集。「糸」は中島みゆきの大ヒット作品で誰もがご存知の曲です。「祈り」は東日本大震災の被災者への応援歌として、海上自衛隊東京音楽隊の河邊一彦隊長の作詞・作曲によるオリジナル曲、指揮者の新井香代子さんのソロで演奏されました。

 2ステージの音楽劇「スーホの白い馬」は朗読と寸劇、そしてモンゴル衣装を身にまとった合唱とがコラボしたみごとなステージとなりました。賛助出演の「ご存知さいたま寿座」という劇団がストーリーの盛り上げに一役買っていましたし、ほろりとさせられる結末は感動的なものでした。女性ならではのステージでしょうか、我々男性では思うようにいきません(';')

 最期は<スタジオジブリの歌とともに>と題されたステージ。「テルの唄」、「君をのせて」、「いのちの名前」、ドラマ坂の上の雲の主題歌「Stand Alone」が歌われました。少人数でアットホームな雰囲気の女声合唱団です。無事30周年を迎えられたことをお喜び申し上げます。


              






41回全日本おかあさんコーラス関東支部大会(7/7~8

 201877~82日間関東から全国大会を目指して計90団体が所沢市民文化センターミューズで熱演を繰り広げました。
 本番直前の緊張した雰囲気の中、演奏係としてピアノのセッティングや指揮台、譜面台の調節などに携わりました。舞台袖にいると昔懐かしい面々ともお会いできるので、楽しい一瞬でもあります。

 選考委員には、江上孝則(指揮者)、鈴木憲夫(作曲家)、武田雅博(合唱指揮者)、なかにしあかね(作曲家・ピアニスト)、平松英子(声楽家)の5人の先生方が当たりました。

 表彰基準は、「
音楽性、創造性、独自性、楽しさ、ステージマナー等を総合的に判断し、選考委員が選んだ優秀賞(約2割)、優良賞(約2割)の団体を表彰する」となっています。そこから、全国大会への関東支部代表を決めますが、その選出方法は、2割の優秀団体の中から抽選により12団体、開催県の埼玉から支部長推薦1団体の合計13団体を選びます。
 ただし、①優秀賞の中で過去5年間に3回抽選に漏れた団体は、無抽選で全国大会行きの切符を手にします。②前回および前々回の全国大会に出場した団体は推薦の対象外となります。なお、今年の全国大会に出場した団体は、来年の全国大会出場権はありませんが、関東大会には出場が可能で、優秀賞を受賞した場合は抽選漏れ1回にカウントされる仕組みとなっています。

 全国行きを勝ち取ったのは、1日目が8団体、2日目が5団体の計13団体で、埼玉からはCache-Cache(カシュ・カシュ)、Ladies Choir潮の音ヴォーチェ・ビアンカ3団体でした。
 全国大会は
82526日に松山市の道後で行われます。栄冠を獲得するのはどこの団体でしょうか。

 

      







古河第一高等学校吹奏楽部 第5回定期演奏会(3/25)

 茨城県古河市郊外の「とねミドリ館」で茨城県立古河(こが)第一高等学校の定演を聴きました。高校生らしくちょっと文化祭的な雰囲気も盛り込んだ楽しいプログラムで、吹奏楽の魅力に溢れていました。三年生にとってはこれが学園生活最後の演奏となりました。

 古河一高は、昨年から我が男声合唱団コール・グランツの指揮者でもある笠井利昭先生が顧問として指揮されています。昨年3年ぶりに吹奏楽コンクール東関東大会への出場を果たし、銀賞を受賞しています。また、アンサンブル・コンテストやソロ・コンテストでも県大会へ出場するなど優秀な成績を残しています。

 開演前のひととき、各パートによる小編成での演奏がステージへの期待を盛り上げてくれます。
 そして「ディズニーランド50周年セレブレーション」で幕を開けた第1部は、2017年度全日本吹奏楽コンクールの課題曲となったマーチ「春風の通り道」、「リヴァーダンス」と続き、福島弘和作曲の交響的詩曲「羅生門」~彼の行方は誰も知らない~、という難易度の高い曲が演奏されました。「羅生門」は、昨年の東関東大会で演奏したコンクール曲です。今回のメンバーで演奏するのはこれが最後となりました。


   


 休憩後の第2部は、生徒が企画した『コガイチベストテン!!』と銘打ったショータイム。安室奈美恵が歌ったNHKリオデジャネイロオリンピック・パラリンピック放送のテーマソングHero」、中島みゆきの「」などをコントや歌そして踊りも交えて楽しく聴かせてくれました。メンバーそれぞれが多彩な能力発揮してました。


   


 3部はOBOGも交えた50人にも及ぶステージです。細部もゆるがせにしないみごとなアンサンブルでした。
 吹奏楽の定番ともいえる「ディスコ・キッド」は、
1977年度全日本吹奏楽コンクールの課題曲のひとつで、クラリネット・ソロ演奏も盛り込まれた心躍る楽しい楽曲です。

 フィナーレに演奏された
ノアの方舟」(樽屋雅徳作曲)は、
旧約聖書に登場する、あのノアの方舟物語を題材にした曲です。情景の描写が巧みで劇的な盛り上がりもあり、まさにフィナーレを飾るに相応しい曲でした。


           

           








 ここで、会場についてひと言。

 生徒たちの思いを込めた素晴らしい演奏を聴きながら、もっと音楽に適したホールで演奏させてあげたいとの思いが募りました。会場の「とねミドリ館」は多目的の講堂のような建物です。音響的には何も考慮されていないし、床にパイプ椅子を並ただけです。吹奏楽のような大きな音が出る演奏では何とかなりますが、これがコーラスなどの声楽だったらかなり厳しい会場です。

 
古河市は近隣と比べて文化施設の少なさが目立ちます。専用音楽ホールはほとんどないといってもよいでしょう。一方でスポーツには昔から力を入れていて、体育館やサッカー場などの施設はそれなりにあります。外から見てとてもアンバランスな町です。勢い近隣他市のホールを借りねばならないのが現状です。だからといって文化芸術のレベルが決して低いわけではありません。そんな中でも頑張ってよくやっていると思います。しかし、活動の場が限られているのはいかんともし難い問題です。

 また「とねミドリ館」は立地条件も悪くJR宇都宮線古河駅から1時間に1本の路線バスで行くしかなく、さらに最寄りのバス停から歩いて20分も掛かります。これはもう車以外考えられない場所です。そんな環境の中でも彼らはよくやっているとあらめて激励してあげたいと思いました






第2回熊遊舎的合唱祭~うたのわはひろがる~(2/11)

 「熊遊舎」(ゆうゆうしゃ)とは、指揮者・野本立人氏の指導する合唱団が一堂に会して歌い合うという集合体です。そんなことから、複数の合唱団に所属しているメンバーもいて、ステージを掛け持ちしていました。

  2018/2/11(
日・祝) ティアラこうとう 大ホール

    

 参加団体は、混声合唱団ひぐらしを筆頭に、女声合唱、男声合唱、少年合唱とジャンルを網羅して、さらに混声4人組のジャズ・ヴォーカル・グループ BREEZEを加えた13団体。
 ついでにいうと、BREEZEは、男声合唱団ヴィヴ・ラ・コンパニーの指揮者・南めぐみさんが所属する女声ジャズ・グループ QUATRO-Aの師匠格に当たります。QUATRO-Aは、2月28日、六本木のサテンドールで行われるジャズライブで前座☺を務めるそうです。

 熊 遊 舎
   合唱団ひぐらし
   合唱団轟
   合唱団まるめろ
   女声アンサンブル桜組
   コール多摩
   荒川女声合唱団
   コーロ・セフィロ1997
   女声合唱団回転木馬
   熊遊舎男声合唱団 がんばれ!ベアーズ
   フレーベル少年合唱団
   丸紅本社合唱
   いらか会合唱団


 プログラムは、とてもバラエティに富んだ10ステージで構成されていました。
1.祝辞と格言
  作曲:ヨハネス・ブラームス  指揮:野本立人

2
.無伴奏女声合唱のための「風の囁き」より みづいろの風よ
  作詩:大手拓次/作曲:新実徳英/指揮:野本立人

3
Nidaros Jazz Mass より
  作曲:ボブ・チルコット/指揮:清水昭/ピアノ:筧千佳子

4
.女声合唱組曲「人間」(新作初演)
  作詩:御徒町凧/作曲:アベタカヒロ/指揮:市川恵

5
.ザ・ピーナッツ ベストヒット・メドレー ~女声合唱とピアノ三重奏のための~
  編曲:田中達也/指揮:野本立人/ピアノ:筧千佳子/バイオリン:田尻かをり/チェロ:福井綾

6
BREEZE Special Jazz Livejazz vocal group BREEZE特別ステージ)
  ピアノ:二村 希一

7
.こどもとおとなのための合唱曲集「ゆずり葉の木の下で」(男声版)より
  作 曲:信長貴富/指 揮:清水昭/ピアノ:井川弘毅

8
.みるく世がやゆら 沖縄県平和祈念資料館提供
  作 詩:知念捷/作曲:萩京子/指揮:野本立人/ピアノ:小田裕之

9
.企画ステージ 「うたはつながる ―2.113.11を思う」

10.「唱歌の四季」
  編曲:三善晃/ピアノ:筧千佳子/小田 裕之


 「熊遊舎=ゆうゆうしゃ」という変わった名前はどこから来たのかと思いきや、行きつけの居酒屋でワイワイやっているうち、気が付いたら「歌フ熊遊舎」とまとまってしまったそうです。取り立てて意味はなさそうですね。ふつうは指揮者の名前の一部をとって、「〇友会」とか「△の会」とか命名しますが、このユルサがたまらなくよいとのことです。

 どのステージも素晴らしい演奏を繰り広げており、
単なる合唱祭とは、ひと味もふた味もちがう演奏会でした。
 第9ステージの『うたはつながる─2.113.11を思う』と題する<企画ステージ>では、東日本大震災の記憶が薄れかけようとしている今、多くの人と人とが“つながりたい”という心に呼応して、声を合せ歌をつなげることを願うものでした。
 大震災の復興に関連した曲、信長貴富作曲「こころよ うたえ」、youth case作曲/桜田直子編曲「ふるさと」、新実徳英作曲「決意」、小田美樹作曲/信長貴富編曲「群青」が演奏され、大きな感動を与えてくれました。


(余談ですが、会場のティアラこうとうについてひと言。このホールは地下鉄の住吉駅からほど近い1234席のコンサートホールです。1994年に建てられたものですが、なんとしたことか入口付近がやたら狭いのです。建物の周囲には十分なスペースがあるのになぜか入口を入るとすぐに狭くなっているのです。開場待ちが(はっきりは覚えていませんが)3040人ほど並ぶともう自動ドアーが感知してしまうのでそこで列をUターンさせ、すぐに地下への階段に並ばされます。次々入ってくる人はどこへ並んでよいのか分からないくらいごった返してしまいました。
 構造が悪いのかあるいは誘導整理がイマイチだったのでしょうか。
このホールは、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の準本拠地でもあり、テレビ朝日の「題名のない音楽会」の収録にも使われているのになんだか惜しい気がしますね。)






鷲宮ウィンドアンサンブル第25回定期演奏会(1/21)

 飲み仲間でサキソフォン奏者の江川善裕さんが指揮する吹奏楽のコンサートがありました。

   久喜で声と音を楽しむ吹奏楽コンサート
   2018121日  久喜総合文化会館大ホール

     

 指揮者の江川さんとは、タダの音楽仲間の飲み会である「久喜会」を通じた知り合いです。江川さんはお見かけどおり真面目で誠実、そのいっぽうで音楽に対する情熱は人知れず熱いものを秘めています。そして、チラシの楽曲解説も手掛けてしまうなど多彩な方です。

昨年頂いたフライヤー(チラシのことです!)には開演前に<ロビーコンサート>をやると書かれていたので、器楽でも合唱界でやるようなロビーストームのようなことをやるのかと興味を持ちました。それにしても、いったん客席に座ってから再びロビーに出て行くとするとロビーがごった返すだろうな、とちょっと不安でしたが、始まってみたらそうではなく<プレコンサート>としてステージ上で演奏が始まりました。
 開場してから開演まで30分ありますが、それを待つあいだの暇つぶしに聴いてもらおうという趣向です。パーティの前のウェルカムドリンクみたいなものでしょうか。聴衆としては嬉しい仕掛けですね。
 <プレコンサート>は、演奏者にとってはウォーミングアップのような位置づけかも知れませんが、それにしても23人だけでやるわけですから最初からけっこう緊張するでしょうね。まずは、クラリネットの三重奏で「パート・オブ・ユア・ワールド」、続いてフルートとマリンバの二重奏で「情熱大国」、四人のサキソフォン奏者による「ゴスペル・メドレー」でした。さすがにしょっぱなですから、ややスリリングな場面もありました
 このプレコンでは、指揮者の江川さんがステージに出てきてメンバーや曲の紹介などを自らこなすなど、ふつう指揮者があまりやらないことを進んでやっていました。

鷲宮ウィンドアンサンブルは、埼玉県久喜市鷲宮を本拠地とし、1990年に創設された市民吹奏楽団です。
 昨年までは小ホールで開催していたいましたが、規模の拡大とともにステージに納まりきらなくなったことから、今回初めて大ホールでの開催に踏み切ったということです。

              

     

 オンステメンバーは、フルート&ピッコロ:3、クラリネット:7、バスクラリネット:1、オーボエ:1、アルト/ソプラノサキソフォン:3、テナーサキソフォン:1、バリトンサキソフォン:1、ホルン:4、トロンボーン:3、ユーフォニウム:1、チューバ:1、コントラバス:1、パーカッション:4の総勢35人。

1部は、<吹奏楽クラシック>です。それぞれの楽器の特徴を生かした演奏でした。はじめはちょっと音が定まらない感じもありましたが、演奏が進むに連れて調子が上向いて行き本来の持ち味が出てきたようです。第2部はソプラノ歌手池田瑛香さんのソロ・ステージ、ルイージ・アルディーティの「キス」とドニゼッティの「受け取って、あなたは自由よ」の2曲が演奏されました。その後アンコールでもう1曲歌いましたが、最後のステージでもないのにアンコールというのも珍しいかも知れませんね。瑛香さんの声質は、自らレッジェーロ・ソプラノと名乗るように軽やかでしなやかな魅惑的な歌声です。高音で跳躍するスタッカートなどもみごとに歌われていました。
 「キス」とは聞きなれないタイトルですが、瑛香さんによれば、元々のイタリア語“Il bacio”を訳すにあたって「接吻」や「口づけ」は古いからと迷っていたら、江川さんの一言「それならキスでしょ!」で決めたといいます。これなら現代的ですね。

さて、聴衆が吹奏楽に期待する楽しさは、おそらく第3部の<J-ポップXラブソング>にちがいありません。ステージ下手にテーブルを置き、MCの中村純子さんとサキソフォンの横田幸重さんのコンビによるDJスタイルのステージ進行は、聴衆を和ませてくれました。懐かしい曲が出てくると、思わず一緒になって口ずさんでしまいました。

 ところで、吹奏楽にはクラシックとはかなりちがう習わしがあります。それは、ソリストの演奏が終わり一礼するや否や、曲の途中であってもお構いなく拍手をすることです。これはジャズなどの流れから来ているのでしょうか。理由はよく分かりませんが、個人的にはいまいち好きなマナーではありません。コンクールでも拍手しちゃうんでしょうかね。
 
また、曲の途中で入れ代わり立ち代わりするソリストが、下手のスタンドマイクまで移動する姿が気になりました。マイクは録音のためのものでしょうか、あるいは音が会場に届かないからという理由でしょうか。その場で立ち上がって演奏してもよいのではないでしょうか。音が届かないとは思えませんが
 いずれにせよ、マイクが必要なら下手1本だけでなく、上手にもう1本置けば移動距離も少なくてすむのにと思いました。

 吹奏楽器ではありませんが、コントラバスが絶妙に効果を発揮していいました。縁の下を支えているその存在感はさすがでした。あの楽器が入ると入らないとでは大きなちがいでしょうね。

 「今年から有料にしたのでアンコールを余分にやります!」と大サービスでのアンコールでしたが、なかなか面白かったのが吹奏楽とソプラノの取り合わせでのプッチーニ「わたしのお父さん」でした。初めて聴く取り合わせでしたが、池田瑛香さんの歌唱が生き生きとしてとても楽しめる演奏でした。

     

鷲宮ウィンドアンサンブルのブログ   https://blogs.yahoo.co.jp/w_wind_e/
レッジェーロ・ソプラノ池田瑛香のブログ   https://plaza.rakuten.co.jp/sopranoeika/


 まったくの蛇足ですが
 近ごろ、コンサートのチラシをフライヤーと呼ぶことが増えてきました。天ぷらやフライをあげる器具とまちがいそうですが、語源は空を飛ぶ人や飛行家を意味するflierflyerだそうです。その昔、まだ宣伝手段が限られていた時代には、飛行機からビラをばら撒いていました。そんなビラをフライヤーと呼ぶようになりました。ついでに、チラシは、周囲に撒き散らすものという意味の「散らし」からきています。







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