漢詩12

漢  詩



  


















(読み)
山林の小雨(しょうう) 岩湯(がんとう)を楽しみ
里語(りご) (はい)を傾け 夜の長きを喜ぶ
日月(じつげつ)は東西に 追いまた去る
白頭(はくとう)は南北に桂花香る


(意)
宿に着いてまず露天風呂。秋の雨が音もなく降りだした。
今日はクラス会、宴会は盛り上がり、杯を傾けながら語るはお国訛り。秋の夜はまだ長い。
明ければ日は高くのぼり、日を追いかけて月も出てきた。昼の月だ。太陽と月は天空で追いかけっこをしているようだ。
白髪頭の級友たちは、越後湯沢駅より、再び南北に別れる。再会を期して。
どこからか金木犀の花が匂ってくる、秋の深まりつつある越後路であった。

























































2011.10)




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