編集して思う事

 2017年も押し迫った1220日、突然作曲家多田武彦氏が亡くなられたとの情報について大阪の知人(多田先生出身の京大合唱団の後輩OB)から問い合わせが飛び込んできました。すぐにいろいろな方々に信憑性を確認した結果、ほぼ間違いない情報だとわかりました。最終的には大阪にお住いの多田先生のご親族に確認することができ、確かに1212日に逝去されていたことが確認できました。

 この事実にしばらく何もできず茫然としていましたが、私なりに何かできることはないかと思い、関西学院グリークラブ関係プログラムを電磁媒体化していたことで作曲家多田武彦として大変多くのメッセージを見て来たので、それらを集めてメッセージ集を編集することにしました。

 対象にした演奏会は以下のとおりです。
  1.    関西学院グリークラブリサイタル
  2.    関西学院グリークラブフェスティバル
  3. 新月会ならびにその他関西学院グリークラブが関わる演奏会
  4.    東西四大学合唱演奏会
  5.    東西四大学OB合唱連盟演奏会
  6.    交歓演奏会(同志社グリークラブと関西学院グリークラブ)
  7.    関西六大学合唱演奏会プログラム
  8.    林雄一郎先生、北村協一先生に関わる演奏会

 いずれの演奏会プログラムも作曲家多田武彦としてメッセージが収録されているものだけを抽出し、それらを演奏会開催年月日順に並べ、演奏会ごとに演奏会プログラムの表紙、演奏内容、メッセージを収録しました。
 このメッセージ集を編集して感じることは、多田武彦氏がいかに関西学院グリークラブならびにその指導者の方々を信頼し、敬愛し、尊敬していたかがよくわかります。メッセージは1959年から2015年までの57年間に72件も寄稿していることがこれを証明しています。
 メッセージは作曲家多田武彦としての合唱に対する姿勢や作品についての思いならびに解説的なものもあり、多田武彦作曲作品を演奏する人にも参考になれば幸いです。
 多田武彦氏のご冥福をお祈りするとともに、このメッセージ集がなんらかの形でお役に立つことを期待いたします。
                       

  編集:2019819日 新月会名誉会員 牛尾 孝


 
牛尾 孝:プロフィール>
大学時代にグリークラブで合唱を始める。同時に男声合唱団広島メンネルコールに所属。就職で広島から上京し、男声合唱団「東京リーダーターフェル1925」に所属。
1978年よりメンネルコール広友会の設立に参加、1982年の1回目から1997年まで15回の定期演奏会を指揮。1998年からはしなの合唱団の指揮者を歴任。三分冊から成る「尾崎喜八の詩による楽曲集」を編集・出版。日本最古の合唱団といわれる関西学院グリークラブOBで構成される新月会名誉会員



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