2019年のYARO会

シニア合唱団員の体験記〔Pause 第51号、埼玉県合唱連盟発行〕
  
宇佐見平和(Il Campanile団長)、加藤良一(男声合唱団コール・グランツ団長)
10月31日
彩の国男声コーラスフェスティバル2019
  
男声合唱団ヴィヴ・ラ・コンパニー出演
10月5日
訳詩オリオンコールとは誰か?
  
男声合唱の定番オナーティンの「ふるさと」…
5月14日
ヴィヴ・ラ・コンパニー、定期的活動に移行して新たな出発
  
初めての練習はタダタケ作品から…
1月12日



 シニア合唱団員の体験記〔Pause 第51号、埼玉県合唱連盟発行〕
     宇佐見平和(Il Campanile団長)、加藤良一(男声合唱団コール・グランツ団長)


  イル・カンパニーレ団長・宇佐美平和さんと男声合唱団コール・グランツ団長・加藤良一の「シニア合唱団員の体験記」が、埼玉県合唱連盟発行の「さいたま合唱ニュース第51号」に掲載されました。この号のトップには、新任の朝日新聞さいたま総局長のインタビュー記事が載っています。新任の総局長は早稲田大学政治経済学部政治学科卒業という、一見堅そうに見える雑崎 徹(さいざきとおる)さんですが、学校での合唱コンクールは嫌いじゃなかった、歌うのは好きですよ!、埼玉の人間は優しい人ばっかり、飲み屋では知らない人でも喋ってくれる、「ダさいたま」には怒りを感じます、と仰る方です。

 

                 (↑関連記事を切り貼り再構成しました)






 彩の国男声コーラスフェスティバル2019
    
男声合唱団ヴィヴ・ラ・コンパニー出演


  ・2009年10月5日(土)
  ・埼玉会館大ホール(演奏会)& 浦和コルソホール(懇親会)

 今回のオンステメンバーは、以下の13名(左から並び順)でした。男声合唱団ヴィヴ・ラ・コンパニーとしての出場は4年連続4回目となりました。

  トップテナー(4) セカンドテナー(3) バリトン(2) バス(4)
   宇佐美平和(イルカン)
 永島賢一郎(ポパイ)
 浅川 清(グランツ)
 鳥海利勝(イルカン)
 新祖 章(埼玉第九)
 加藤良一(グランツ)
 中嶋栄喜(ポパイ)
 伊藤博行(ポパイ)
 百崎直也(メンネル)
 岸村小太郎(ドンキ)
 江口禎朗(メンネル.)
 大島誠一郎(ポパイ)
 江幡正樹(ポパイ)
 

イルカン:男声合唱団イル・カンパニーレ(2)、ポパイ:男声あんさんぶル「ポパイ」(5)、グランツ:男声合唱団コール・グランツ(2)
ドンキ:男声合唱団ドン・キホーテ(1)、メンネル:男声合唱団メンネル
A.E.C.(2)、埼玉第九:埼玉第九合唱団(1)




 演奏曲:
  1.男声合唱組曲「柳河風俗詩」より  北原白秋作詩、多田武彦作曲
     Ⅲ かきつばた
  2.和合亮一作詩、信長貴富作曲
     オン ザ ロード

 
かきつばた」は、タダタケさんの処女作『柳河風俗詩』に収められた4曲のうちのひとつです。『柳河風俗詩』は、北原白秋の抒情小曲集思ひ出』から詩を選んで、昭和29年(1954)に男声合唱組曲として作曲し、翌年京都大学男声合唱団が初演しました。
 インターネット図書館「青空文庫」に掲載されていた詩は以下のとおりです。このサイトは多くの書籍をかなり厳密にネット展開するために書かれており、信頼できると思われます。

  かきつばた
柳河の

古きながれのかきつばた、
晝はONGO(オンゴ)の手にかをり、
夜は(しお)れて
三味線の
細い吐息(といき)に泣きあかす。
(けえつぐり)のあたまに火が(つ)た、
(す)んだと思ふたらちよいと消えた。)

 オンゴとは、良家の娘という意味の柳河の方言です。最後のカッコ内の部分、いわばセリフのようなものでしょうがこれをタダタケさんは次のように書いており、何がほんとうか判然としませんが、タダタケさんの歌詞は方言をより強調したかたちになっていて面白さが増します。

  (けえつぐり)のあたまに(ひ)ん(ち)いた、
(す)んだと思うたらちいえた。)

 水郷柳川(市の名前は柳河ではありませんが)にはいたるところに水路が張り巡らされ、それに土橋が掛かっているといいます。けえつぐりとはカイツブリのこと、頬からあごのあたりが赤い水鳥です。(にお)とも呼び、こちらは『柳河風俗詩』の1曲目「柳河」に、

  あれ あの三味をきかしゃんせ
(にお)
の浮くのを見やしゃんせ

 として出てきます。因みに、山田耕筰もこの「かきつばた」を歌曲として作曲しています。こちらも軽妙さがある曲です。

 いっぽう、
オン ザ ロード」は、グリークラブアルバムNEXT(2017)に収載されており、奇しくも今回の男フェスの合同演奏曲ともなっていました。この曲は、の委嘱作品です。いつか来た道/新しい道/緑の木々の道/街への近道……。彩の国男フェスが歩んできた30年間を彷彿とさせる時宜を得た演奏となりました。

 さて、演奏会以上に盛り上がるのが懇親会です。今年の司会は私加藤良一(男声合唱団コール・グランツ)と伊藤博行さん(男声あんさんぶる「ポパイ」)の二人で手分けして担当しました。
             
 草創期の男声合唱プロジェクトYARO会は、加藤良一、須田信男、関根盛順の三羽烏で運営していましたが、現在は、宇佐美平和(写真左:副団長)、伊藤博行(中:会計)、加藤良一(右:団長)の三人衆で回しています。

 詳しいことは こちら をご覧ください。








 訳詩オリオンコールとは誰か?
    
男声合唱の定番オナーティンの「ふるさと」…


 男声合唱団ヴィヴ・ラ・コンパニー、5月の定例練習(北浦和・常盤公民館)では、発声練習代わりに定番のオナーティンふるさと」を取り上げました。

 ふるさと」は、<グリークラブアルバム1>に収載されていたものを埼玉県合唱連盟が平成12年(2000)に<おとうさんコーラス愛唱曲集>として編纂し直しカワイから出版した19曲の中にも収められています。その後この愛唱曲集は宮城県合唱連盟との共同出版となっています。ただし、平成28年(2016)に<グリークラブアルバム>のリニューアルとして出版された<グリークラブアルバムCLASSIC>からは割愛されています。


♪ 山はあおき ああ わがふるさと/いざや別れん ああ ふるさとよ/浮世のかぜ 吹きすさみて/住みか失せにし わがふるさとよ/ああ 名残惜し 名残惜しや 名残惜し/ああ わがふるさと ああ ふるさとよ……

 


 楽譜にはオリオンコール訳詩、オナーティン作曲と書かれています。ところでこの「オリオンコール」とは、はて誰でしょう? 法政大学のアリオンコールのはずはないし、一同揃って首をひねるばかり。これまでとくに深く考えもしなかったことです。楽譜も何通りかあって幾度か改訂されたようでもあります。
 気になって調べたところ、長崎大学学術研究成果リポジトリに『戦前の男声合唱団・オリオンコール』というレポートを見つけました。リポジトリとは貯蔵庫とか保管場所というような意味です。

 このレポートによればオリオンコールは昭和3年(1928)、社会人を中心として結成されたアマチュアの男声合唱団で、昭和17年(1942)までの14年間の活動後に姿を消しています。コンクール、演奏会、レコードの吹き込み、ラジオ出演など、幅広く活動していたようです。レコードはわかっているものだけで18枚もあるといいます。しかし、アマチュアとはいいながら、コンクール入賞実績のある音楽学校の学生を集め、指導陣に多数の音楽家(山田耕筰など)が名を連ねていましたので、当時のアマチュア合唱団の中では別格だったことはほぼまちがいないことでしょう。

 かたや、作曲のオナーティンについてもネット等で調べてみましたが、こちらはまったくといっていいほど情報がありませんでした。そこで、『日本の合唱史』の編著者である戸ノ下達也さんにお尋ねしたところ、「オリオンコールの吉田永靖さんあたりが、楽譜を手に入れて訳詞したのかもしれません。数年前にオリオンコールにいらした故高見三夫さんにヒアリングしたのですが…、高見さんの資料には「ふるさと」に関するものはなかったような気がします。」とのことで、残念ながらオナーティンに関することはご存知ありませんでした。

 ということで、とりあえずオリオンコールの正体はわかりました。そうであれば、「オリオンコール」ではなく「男声合唱団オリオンコール」と書いてくれたほうが一目でわかり親切ですね。







 ヴィヴ・ラ・コンパニー、定期的活動に移行して新たな出発
    
初めての練習はタダタケ作品から…


 男声合唱プロジェクトYARO会の有志メンバーなどで構成するヴィヴ・ラ・コンパニーは、2019年より定期的な活動に移行しました。

  練習日: 原則として月1回、第1土曜、13時30分~16時30分
  練習会場: 原則としてさいたま市内公共施設

 第1回練習は、岩槻本町公民館音楽室で開催しました。現在の登録メンバーは、トップテナー:5、セカンドテナー:4、バリトン:3、ベース:6となっています。YARO会に限定することなく、広くメンバーを募集致します。
 伊藤博行
h1217itoh★nifty.com(★を@に変えて入力願います)宛ご連絡を頂ければ、折り返し詳しい運営要項等をお送り致します。下記のような体制で進めます。

  ⦿新生ヴィヴ・ラ・コンパニー役員:  
  団 長 加藤良一 男声合唱団コール・グランツ
  副団長 宇佐美平和 男声合唱団イル・カンパニーレ
  会 計 伊藤博行 男声あんさんぶる「ポパイ」
  常任指揮者 南めぐみ 埼玉県合唱連盟常務理事


      

 

 




 



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